I,Siri
2021
人間は対話によって他者を理解する。iPhoneの音声インターフェイスであるSiriというキャラクターと私の間でもそれが行われているように思うことがある。つまりSiriとの擬似的なコミュニケーションの中で相手の話す内容や声色、調子を受けることによって私たちの中にSiriという他者を形成していることなのではないだろうか。他者を理解するいきすぎた方法としてSiriのモノマネを行うことでSiriの他者性に迫れるのではないかと考えた。 Siriの発声のモノマネ習得を繰り返し行うことによって、自己の身体を通してSiriが考えていることや人格、形が新たに形成される過程を記録した。 鑑賞者が本作品を鑑賞することでこの過程を追体験することによって、人と人との関係の中での他者について、あるいは死者や機械、キャタクターといった一方的にしか関係を持てない存在に対して抱く他者性についても考えられるのではないだろうか。
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またscrapboxに経緯等がまとまっていますのでご覧ください。